長崎県平戸市にある棲霞園(せいかえん)にて、屋根の葺きなおし工事を行いました。
今回の工事では、古瓦を再利用し、歴史ある建物の趣を損なうことなく屋根を新しく生まれ変わらせました。



今では珍しい「土葺き」の屋根
施工前の屋根は、土葺き(つちぶき)という昔ながらの工法で施工されていました。
土葺きは瓦を土で固定する方法で、現在ではほとんど使われなくなっていますが、かつては日本中で広く用いられていた工法です。
この工事では、古い土葺き屋根の特徴を理解しながら、現代的な補修方法を組み合わせて施工しました。


古瓦を活かす「葺きなおし」
瓦は適切に扱えば数十年単位で使用可能な強度を持ちます。
今回も古瓦を一枚一枚丁寧に選別し、再利用しました。
こうすることで、建物が持つ歴史や景観を守りつつ、耐久性を高めることができます。


歴史的建造物を守る職人の技術
歴史ある建物の屋根を扱うには、単なる施工技術だけではなく、当時の工法や材料の知識、そして伝統を尊重する姿勢が求められます。
私たちは、古瓦の再利用や土葺きへの対応といった特殊な技術を受け継ぎ、地域の文化財や歴史的建造物を次世代へ残す使命を担っていますとも言えます。
まとめ
今回の棲霞園での工事は、「古瓦を活かし、建物の歴史を守る」という点で大きな意義を持つ施工でした。
瓦屋根の工事には、塗装や葺き替えだけでなく「葺きなおし」という選択肢があり、特に歴史的建築物においては重要な手法となります。
瓦屋根の工事を通して、建物とともに地域の歴史を未来へ引き継ぐことも私たちの役割です。































